怖い話には人を引き寄せる魅力がある

都市伝説に最も多いのカテゴリとなっているのが「恐怖系」です。海外でのショッピング中に試着室で女性がいなくなる話や、コインロッカーの男の子、3本足の人形など。その中でも、テケテケの元ネタとなった話がある。

その日、北海道地方はいつにも増して寒さが厳しかった。その寒空のなか、ある少女が不運にも電車に轢かれてしまった。

すぐに近くにいた駅員が少女に駆け寄ったものの、少女の体は無残にも上半身と下半身が真っぶたつに切断されてしまっていた。ところが、駅員が少女の上半身に近づくと、なんと彼女の頭が突然動き、駅員を見て息も絶え絶えに「助けて……」と懇願するではないか。

しかも彼女は、両腕で這いながら駅員に近づきしがみついたというのだ。彼女が胴体を切断されながら、それでもしばらくのあいだ生きながらえたのは、その日の気温があまりにも低かったために、傷口から流れ出した血液が瞬間的に凝固し、止血されたからだといわれている。

ただし救助に向かった駅員は、あまりの恐ろしさに気かぶれてしまった。この話はある時期、チェーンメールで日本中に流布された、ある意味では『奇跡の生存劇』である。残念ながら、これは明らかに「嘘」である。

腕や足だけが切断されたのなら、理論上こうした奇跡はありうる。たとえば1987年に公開された映画『ケニー』の主人公も、両足切断にとどまったからこそ、奇跡的に一命を取りとめたのである。それ以外で現実的に生命を維持できるのは、それが先天性であった場合のみだ。

だがこの場合は切断されたのが胴体であり、内臓破裂からショック死と考えるのが自然。そもそもいくら北海道の厳しい冷気でも、瞬間的に血液を凍結させることなど、理論的に不可能である。

なぜこの話が広く伝播したのでしょう。実はこれには実話が混じっているから。実際に起きた事故があり、それが装飾されニュースなどの情報も一緒だったことからだった。

このように、実際の事故や事件と一緒になって、尾ひれはひれがついてフィクション化されていく。最近、ネットで見かける「これは本当にあった話なんですが。」は最初から事実という前提なので都市伝説とは言えなくなります。

都市伝説には、ある一定のルールがあるので、都市伝説を話するときに「これは本当にあった話なんですが。」はルール違反なのでご注意を。そう、怖い話は実は本当にある現実の方が多いということは大人なら誰でも分かることでしょう。しかし、怖い話の都市伝説には人を引き寄せる魅力があるのは言うまでもない。